Text by K.Shinya
英国には、各種クラブ誌を含め、MGのワンメイクの雑誌がいろいろ発行されています。これらを見ても、英国におけるクルマ趣味の懐の厚さが分かります。日本で言えば、毎月、「トヨタ・ファン」や「日産ライフ」「ホンダ趣味人」なんていう雑誌が、書店に並んでいるようなものでしょう。ここでは、私の独断と偏見で、各雑誌の特徴等をご紹介しましょう。購入等の参考になれば、幸いです。
Safety Fast
MGの有名なスローガンから名付けられたこの雑誌は、MG Car Clubのクラブ誌として、1959年４月に創刊された。月刊、約８０ページ。一部カラー中綴じ。定価は２ポンドだが、会員には無料で送付されている。クラブ誌であるため、各センターのイベントレポートや各車種ごとに構成されているレジスターごとのニュースが中心。以前は、ほとんど白黒で、内容が薄かったが、最近はカラー記事も多く、読み物も増えてきている。４０年も続いている雑誌で、本国の動きを知るうえでは、欠かせない。広告も各種掲載されているので、これも役に立つ。ごくたまに、Overseas
Newsのコーナーに日本の記事が載ることがあるので、要チェック（１１月号に、我がMeet the M.G.が掲載予定←田近氏、おしらせ感謝！）内容よりも、クラブに入会していることが重要であり、MG乗りとしては、外せないマストな１冊。
内 容 ★★★
写 真 ★★
レイアウト ★★★
役立ち度 ★★★
Enjoying MG
世界最大のワンメイク・クラブとして、46,000人の会員を有するMG Owners' Clubのクラブ誌として、1973年１２月に創刊。月刊、約９０ページ。オールカラー中綴じ。会員に無料にて送付されている。内容は、バラエティーに富んでおり、各種モデルのヒストリーやＤＩＹ、イベントニュース等が美しいカラー写真と共に編集されている。読み物としても楽しく、このクラブ誌のためにクラブに入会する価値もあるだろう。（英語力は必要となるが。）広告も、いろいろ載っていて、パーツ注文の際には、重宝する。また、クラブで作成しているレガリアも毎号紹介されていて、目が離せない。ちなみに日本からは年間３６ポンドでクラブに入会することが出来る。
内 容 ★★★★
写 真 ★★★★
レイアウト ★★★★
役立ち度 ★★★★
MG Enthusiast Magazine
1983年に創刊。当初隔月刊であったが、1993年より月刊となる。約８０ページ。オールカラー中綴じ。こちらは、クラブ誌でなくて、れっきとした雑誌。価格は２．９５ポンド。内容は、各種読み物やイベント・レポート。真ん中には２４ページにわたるMG
TRADERという売りたし買いたしのコーナーが中綴じされている。また、MG MARKETのコーナーでは、本国でのオークションの落札価格等が載っていて、動向がよく分かる。新製品や新刊などの紹介も載っていて、非常に役に立つ。写真も美しいモノが多く、英語が分からなくても、写真だけを眺めているだけで楽しめる。（私もこのレベル。写真のキャプションだけ読んでいます。）こちらも、市販の雑誌だけあって、広告も多く載っている。一時紙質が落ちたことがあったが、現在は上質の紙に戻されている。バックナンバーを購入することも出来るので、お気に入りのモデルが特集された号を買ってみるのもイイかも。日本からの購入は、年間１２冊３９ポンドで、年間購入すると１２冊分を収めることが出来るバインダーがついてくる。
内 容 ★★★★
写 真 ★★★★★
レイアウト ★★★★★
役立ち度 ★★★★
MG WORLD
９７年１０月に創刊された、今一番新しいMG雑誌。現在は隔月刊で年６回発行。約８０ページ。オールカラー中綴じ。価格は２．９５ポンド。現在１３号まで発行されている。内容は、各種読み物、ＤＩＹなど。新しい雑誌である故か、Ｆ関連の記事が多い。また、比較的改造等に大らかであり、他の雑誌のオリジナル指向とは、一線を画す。少し若い読者を対象にしているように思う。MGの歴史的な記事も毎号掲載されているて、写真も、美しく、読んでいて楽しい。現在のところ、バックナンバーは、すべて入手可能であり、専用バインダーと共にオーダー出来る。最新号には、コレクターズ・カードと称して、昔あったシガレット・カード風のカードがおまけで付いてきて、新しい企画を感じる。日本からは、１年間６冊で、３４ポンドである。
内 容 ★★★★
写 真 ★★★★★
レイアウト ★★★★★
役立ち度 ★★★★
Cream Crackers
1930年代に活躍した、MGのワークス・チームの名前を冠した我が神戸MGカークラブのクラブ誌。クラブに入会すると、無料で送付される。原則、年４回発行。約３０ページ程度。発行部数６０部。コピーホッチキス止め。表紙には、毎号会長自ら筆を振るう歴代MGのイラストがあしらわれる。内容は、イベント報告、各種読み物など。現在のところ、51号まで発行されている。日本語で読めるMG情報誌としては唯一と自負している。４８号では、カタログの一部復刻版が付録に付き、新しい試みにも意欲的である。バックナンバーは入手困難であり、以前クラブイベントのオークションで、創刊号からのバックナンバーを製本されたものが出展され、高値をつけたことは、記憶に新しい。
内 容 ★★★★
写 真 ★★
レイアウト ★★★
役立ち度 ★★★★★
皆さん、いかがだったでしょうか。MGは、クルマも当然楽しめますが、その周辺のバックグラウンドも非常に楽しめます。私も毎月、月初めには各誌がエアーメイルで送られてくるので、とても楽しみにしています。
あなたも、購入してみては、いかがですか。